映画「力道山」 ― 2006年03月25日 23時10分41秒
今日はテアトル梅田にて「力道山」を観賞。 子供の頃、国民的英雄だった伝説のプロレスラー力道山の一代記です。当時NTV(読売TV系)で隔週金曜日の夜8時から放映されていたのを思い出します。
プロレス放映がない週はたしか、ウォルト・ディズニーが放映されていたと思います。放映当初は見ていたのですが、元来殴り合いが嫌いな心優しい少年(?)にとってはプロレスは興味の対象から外れていきました。そして、その時間はいつも銭湯にいくことにしてたのです。
というのも、大人たちはTVを見るのに夢中で銭湯内はガラガラ、ゆったりと浸かれるし浴槽で泳いだりしても誰にも叱られません。
その力道山の映画を韓国が制作。不思議に思われる方もおられるかもしれませんね。小生も子供の頃は知らなかったのですが、力道山は朝鮮出身の方だったのです。
力道山が強かったのにも関わらず相撲界で大関になれなかったのも、このためでした。モンゴル出身の朝青龍が横綱になっている現在とは大きく違っていた時代だったのですね。
横綱になれないという絶望感のなか、人種も国籍も関係なく世界と戦えるプロレスの世界を知り、アメリカに武者修行にいきます。
帰国後は、試合をテレビ中継し、アメリカ人をやっつける場面を見せることで大成功、日本中のヒーローとなっていくわけです。
プロレスは人間離れした怪力人間同士の闘いですから、本気でやればどちらかが死んでしまいます。ですから、どうしてもある程度のところで抑える必要があります。
そのため、どうしても八百長臭くならざるをえません。実際、当時はあらかじめシナリオが作られていたようですから、立派な(?)八百長でした。
当時は、子供心に展開の分かり切った試合を見て熱中している大人達が不思議に思えてなりませんでした。
でも、鍛えに鍛えた人間同士が限界を超さないという暗黙の了解(ルール?)の元、そのぎりぎりのところで戦っているのを知っているからこそ大人たちが熱中できたのかも知れませんね?
この映画では力道山役を「シルミド」のソル・ギョングが演じてますが、この役のために20kg以上体重を増やし、日本語も猛特訓したそうです。少し、おかしな日本語ではありましたが、十分熱意が伝わってくる素晴らしい演技でした。妻役の中谷美紀さんも良かったです。
プロレスファンでもない小生でも楽しめる映画でした。
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