東証次世代システムについて(2)2009年12月24日 10時19分46秒

 12月17日のブログで触れた東証の次世代システム「アローヘッド」について、今日の日経新聞第5面にかなり詳しく書かれていました。

 それによると、注文の処理速度がこれまでの2~3秒から5ミリ秒(=0.005秒)に短縮され、ニューヨーク証券取引所(5ミリ秒)やロンドン証券取引所(4ミリ秒)にようやく追いつくとのこと。

 これで、これまでのように実際には成立させるつもりのない注文を「見せ玉」として出し、注文を取り消す相場操縦まがいの取引がしづらくなります。

 そして、超短期の値幅取りを狙う個人投資家は活躍の場を失うとも書かれていました。

 はたしてどうなるかは、来年にならないと分かりませんが、この新システム導入で困るのは短期値幅取り狙いの個人投資家よりも、中小証券会社の自己ディーリング部門だろうと思います。

 「見せ玉」を頻繁に行っているのは、これら自己ディーリング部門の連中であることは、常識だからです。

 実際、一部の中小証券会社においては、これまで一日で手じまいすることを義務づけていた自己ディーリングについて、翌日まで持ち越せるように社内規則を変更したところがあるとのこと。

 これまで「見せ玉」をしていたことを白状したようなものですね。

 もうひとつ、今回のシステム変更で予想されるのは、デイトレーダーの多くが、これまで出来高の少なかった銘柄の取引に重点を置き始める可能性が高くなることです。

 大量に取引される銘柄は外資系証券大手がコンピュータを駆使して高速取引するため、国内の中小証券会社の自己ディーリング部門やデイトレーダーは太刀打ちできなくなります。

 それなら、外資系証券大手が手がけないような銘柄で勝負しようと考えるのは当然予想されます。 さて、どうなりますやら・・・?

 それはさておき、今日はクリスマス・イヴ。

 日頃の欲ぼけから少し離れて、心穏やかに過ごせればいいのですが・・・。(^_^;)


 White Christmas/Bing Crosby(http://www.youtube.com/watch?v=9vPfOjAw5Z0&feature=related

 Silent Night/Bing Crosby(http://www.youtube.com/watch?v=5-2Tnp9whDU&feature=related

 賛美歌312番 いつくしみ深き(http://www.youtube.com/watch?v=bpwJygc25OI&feature=fvw