原子力文明は成立するか?2007年09月12日 20時25分12秒

 今日のフジサンケイビジネスアイのエコマインドiというコラムに、慶應義塾大学講師の竹田恒靖(つねやす)氏が「原子力文明は成立するか?」と題して書かれていました。

 石炭文明が成立する条件は石炭を掘るときに、投入する石炭より得られる石炭の方が多いこと。同様に石油文明も投入する石油よりも得られる石油が多いことが条件であったとしています。

 その観点から原子力文明は成立するかと問いかけ、原子力はすべての行程で石油を必要とし、石油がウラン鉱石を掘っている以上、原子力文明は理論的に成立しないと結論づけています。

 そしてこれが資源物理学の結論であると言い切ってますが、この論法には少し疑問を感じました。

 確かに、実際に原子力文明が成立するかどうかは疑問のあるところですが、それはさておき、彼の論理展開には無理があります。

 例えば、原子力発電で得られた電気エネルギーで動く車や掘削装置等が出来てくれば、投入するウランよりも得られるウランが多くなるのは明かだからです。

 ということは、彼の論法でいけば原子力文明は成立するということになるのですが・・・?

 多分、彼のコラムを読んで疑問に感じた方は数多くおられるでしょうね。