公的年金の積立金運用、赤字10兆円2009年06月27日 22時20分56秒

 今日の読売新聞朝刊によれば、公的年金の積立金の2008年度の市場運用実績が10兆円の損失となったとのことです。

 国民年金と厚生年金を合わせた積立金約140兆円のうち、約90兆円を市場で運用し、6割超が国内債券、2割が国内・外国株式、残る1割が外国債券とのことです。

 債券の損失がどれくらいだったのかは分かりかねますが、多分さほど損失は出ていないでしょう。 となると、損失の大部分は株式の値下がりから生じたと考えられます。

 株式への投資分は約90兆円の2割ですから約18兆円。 つまり、株式が5割前後も値下がりしたという勘定になりますね。

 これって、日経平均の下落幅以上の損失。 これとほぼ同様なのが投資信託。

 ”投資のプロが運用します”とかいった宣伝文句で資金をかき集めている投資信託の実際の運用成績も、年金同様、昨年度は目も当てられない惨憺たる結果でした。

 ”プロ”とは、ほとんどといっていいほど負けない人たちを指します。 100回勝負して、1度負けることがあるかどうかといった人を”プロ”というのです。

 そろいもそろって運用成績がマイナスになってしまった投資信託に、間違っても”プロが運用”なんていってほしくはないですよね。(笑)

 高度成長期には投資信託にも存在意義があったでしょう。

 でも、低成長下で相場の上下動が激しい現代においては手数料が高いばかりで、そのくせ臨機応変に売買出来ない投資信託は資産を減らす危険性の方が高いように思われてなりません。

 最近は銀行でも窓販で投信を扱えるようになったみたいですね。

 でも、窓口で一生懸命勧められても、これは手数料目当てであって、顧客の資産運用を考えてくれているわけではないことを忘れないようにね!